智山勧学会とは
智山勧学会では、江戸時代より学山智山と謳われた伝統が今日も息づいています。かつて先徳たちは、智積院における学問所を勧学院と称し、そこで法相・華厳・天台など諸宗を広く学びつつ、智山教学の基礎を築きました。また那須政隆、芙蓉良順、渡辺照宏、宮坂宥勝といった近現代の学匠たちは、宗派を超えた交流を図り、自由探究や批判精神をもって時代に即した仏教研究を構築してきました。
本会は、このような学風を継承しつつ、智山教学やインド学・仏教学などの学際的な研究を発展させること、そして将来の研究者を育成することを目的としています。そのため、智山教学大会の開催や『智山学報』の出版を通して、国内外で活動する多くの研究者に成果発表や議論の場を提供しています。また、智山勧学会奨励賞や仏教思想研究会など、将来の研究者・教育者を支援し養成する体制や機会を設けております。
本会は真言宗智山派の外郭団体です。宗務行政、大正大学などの教育機関、智山伝法院・智山講伝所・智山教化センターなどの宗内機関と連携しつつ、智山談話会や智山総合研修会の開催を通して、宗派の教育・教化にも貢献しています。